PHP

【分かりやすく解説!】PHPポートフォリオサイトをHerokuでデプロイする方法

2020年5月26日

Herokuを使ってPHPをデプロイ

PHPで作ったポートフォリオを公開する方法が知りたい!

こうしたお悩みを解決していきます。

 

本記事の内容

  • Herokuとは?
  • Herokuアカウントの作成方法
  • WorkbenchとphpMyAdminを使ったDB設定
  • Gitへのコミット方法

 

今回はローカル環境で作ったPHPポートフォリオサイトや、WebアプリケーションをHerokuで公開する方法を解説します。

 

Gitじゃダメなの?

Gitで公開できるのは静的サイトのみで、データベースを扱うPHPやRubyで作られた動的サイトは、Gitで公開できません。

 

初めてPHPのポートフォリオを公開しようと思っている人は、本記事を読みながら一緒に進めていきましょう!

PHPをHerokuでデプロイする手順

Method

まず先に手順をリストアップします。

  1. Herokuにログイン
  2. Herokuで新しくアプリケーションを作る
  3. ClearDBアドオンをインストール
  4. Workbenchをインストール
  5. phpMyAdminにあるDBをエクスポート
  6. WorkbenchにDBをインポート
  7. DB接続設定ファイルの記述を書き換える
  8. ポートフォリオのファイルをGitに追加
  9. アプリをHerokuにデプロイする

ぱっと見は複雑ですが、順を追って記事通り進めてもらえれば、きちんとデプロイできるので安心してください。

 

Herokuとは

Heroku

Herokuとは

Webアプリケーションを簡単に全世界に公開することができ、サーバーやデータベースなどをそのWebアプリケーションで使えるようにしてくれる、ホスティングサービス。

 

分かったような分からないような…
もっと簡単に言うと、自作のWebアプリケーションをインターネット上に公開して、誰でも見れるようにできるサービスだよ!
らく

 

方法としては他にも、レンタルサーバーを契約してドメインを取得するという方法もありますが、

  • 環境開発にかかるコストが大きい
  • ポートフォリオを作るまでの作業量が多い

という点で、初心者にはハードルが高いです。

 

そんな大量の作業を一手に引き受けてくれているのがHerokuというわけ。

 

Herokuのアカウントを作る

Heroku

アカウント作成の手順は次の通り。

  1. ユーザー登録
  2. クレジットカード登録

 

ユーザー登録

Herokuのアカウント登録ページから、新たにユーザー登録しましょう。

 

Heroku

必要事項を記入したら「CREATE FREE ACCOUNT」をクリック。

 

しばらくして入力したメールアドレス宛てに、登録用URLが添付されたメールが届きます。

 

添付URLにアクセスすると、パスワードを設定するページが表示されるので、自分で忘れないようなパスワードを設定しましょう。

 

Heroku

 

「Welcome to Heroku」と書かれたページが表示されれば、アカウント作成完了です。

 

Heroku

 

これでHerokuのアカウント作成とログインは完了したので、次にクレジットカード情報を登録します。

 

クレジットカード登録

Herokuは基本的に無料で利用できますが、ClearDBを使うには事前にクレジットカード情報を登録しておく必要があります

Herokuには「PostgreSQL」という無料で利用できるデータベースがデフォルトで用意されていますが、MySQLはデフォルトではありません。

そこでHerokuでMySQLを使うために必要なのが、「ClearDB」というデータベースです。

早速カード情報を登録していきましょう。

 

Herokuの右上にあるアイコンをクリックして「Account Setting」を選びます。

 

するとこのような設定画面になるので、「Billing」をクリック。

Heroku

 

クレジットカード情報の登録画面が出てくるので、必要事項を入力してください。

 

Heroku

 

これでクレジットカードの登録は終わりです。

 

有料オプションをつけない限り、お金の支払い等は一切ないので安心してくださいね。

 

ここから先の操作は全てコマンド(ターミナル)で行ないます。

 

うわ〜…コマンド苦手なんだよなあ…

という人もご安心を!

 

複雑な作業ではまったくありません。

 

Herokuにログインする

Heroku

Herokuにログイン

まずは以下のコマンドを入力して、Herokuにログインするところまでやっていきましょう。

 

#コードを書いたディレクトリ(フォルダ)に移動
$ cd  Desktop/〇〇

#herokuにログインする
$ heroku login

#パスワードを入力して、Enterキーを押す
  => Password: 

 

パスワード入力後、ログインページのブラウザ画面が立ち上がったら、Herokuへのログイン成功です。

 

人によってはメールアドレスの入力を要求されることなく、パスワードを入力するように求められますが、特に問題ないのでコマンドの指示通りに進めましょう。

 

これでHerokuにログインできたので、次に新しくアプリケーションを作っていきます。

 

Heroku上で新しいアプリケーションを作る

まずはローカルリポジトリを作成します。

 

#ローカルリポジトリを作る
$ git init
#結果
Initialized empty Git repository in /home/ubuntu/workspace/pictweet/.git/

 

ローカルリポジトリってなんぞ?という人はこちらを読んでください。

サルでもわかるGit入門

ローカルリポジトリが作成できたら、Heroku上に新しくアプリケーションを作ります。

 

アプリ名は何でも大丈夫ですが、自分の作ったプロジェクトと同じ名前にしておくと分かりやすいと思います。

 

$ heroku create アプリ名
#結果
Creating ⬢ アプリ名... done
https://アプリ名.herokuapp.com/ | https://git.heroku.com/アプリ名.git

 

アプリケーションが作成されると、「https://アプリ名.herokuapp.com/ | https://git.heroku.com/アプリ名.git」というURLが表示されます。

 

左側に書かれている「https://アプリ名.herokuapp.com」が、あなたのWebアプリケーションのURLです。

 

アプリケーションができたら、次は一番重要なデータベースの接続設定をしていきます。

 

データベース設定

データベース

これまでローカル環境(MAMPやXAMPPなど)で作っていたPHPポートフォリオを本番環境で動かすには、データベース接続設定を書き換える必要があります

 

難しい作業ではないので、落ち着いて進めていきましょう。

 

ClearDBアドオンをインストール

先ほど作ったHerokuのアプリケーションにClearDBをインストールしていきます。

 

このClearDBがあることで、Heroku上でもMySQLを使うことができ、PHPのデータベース接続を行うことが可能になります。

 

$ heroku addons:add cleardb
#結果
Creating cleardb on ⬢ アプリ名... free
Created cleardb-flat-83663 as CLEARDB_DATABASE_URL
Use heroku addons:docs cleardb to view documentation

 

これでMySQLを使えるようになりました。

 

$ heroku config | grep CLEARDB_DATABASE_URL」コマンドで、自分のデータベース情報を確認しましょう。

 

$ heroku config | grep CLEARDB_DATABASE_URL
#結果
CLEARDB_DATABASE_URL: mysql://b748bc5df82266:********@us-cdbr-iron-east-05.cleardb.net/heroku_46f5c812c2ae5f7?reconnect=true

 

パスワードはここでは伏せていますが、8桁の英数字で表示されています。

 

ここで表示されるデータベース情報には、このような情報が書かれています。

 

CLEARDB_DATABASE_URL: mysql://ユーザー名:パスワード@ホスト名/データベース名?reconnect=true

 

これがあなたのアプリケーションにインストールされたClearDBのデータベース情報です。

このデータベース情報はあとで、PHPのDB接続設定ファイルの書き換えで必要になります!
らく

 

例えとして、ここではこのようなデータベース情報が表示されました。

  1. ユーザー名:b748bc5df82266
  2. パスワード:********
  3. ホスト名:us-cdbr-iron-east-05.cleardb.net
  4. データベース名:heroku_46f5c812c2ae5f7

ここまでHeroku上の操作をしてきましたが、それだけではまだデータベースに接続することはできません。

ここからは、ローカル環境で使っていたデータベースを本番環境に移す作業をしていきましょう。

 

Workbenchをインストール

Workbench

MySQL Workbenchの公式ページに飛んで、「ダウンロードはこちら」をクリックします。

 

Workbench

 

ダウンロード画面が表示されるので、バージョンが「MacOS」になっていることを確認してから「Download」を押します。

 

Windowsの人は「Microsoft Windows」を選択してください。

 

Workbench

 

ダウンロードは十数秒で終わるので、インストーラーのポップアップが表示されたら画面の指示に従って進めてください。

 

Workbench

 

最後にインストールしたアプリケーションを「Applicationsフォルダ」に入れれば、Workbenchのインストールは完了です。

使用済みのインストーラーは捨てておきましょう。
らく

いよいよ次から、データベース作業をしていきます。

 

phpMyAdminにあるデータベースをエクスポート

phpMyAdminで管理しているデータベース情報をworkbenchに移すために、まずはphpMyAdmin上でエクスポートします。

 

phpMyAdmin

 

トップ画面→「エクスポート

phpMyAdmin

 

エクスポート方法で「詳細」を選び、エクスポートするデータベースを選択。

フォーマットは「SQL」のままにしておいてください。

 

「出力をファイルに保存する」を選び、一番下にある「実行を押すと、データベース情報がファイルに出力されます。

 

エクスポートされたデータベース情報は、「〇〇〇〇.sql」という名前で保存されているので、中身も一応確認しておくといいでしょう。

 

このファイルを、次はWorkbenchでインポートしていきます。

 

Workbenchにデータベースをインポート

赤枠で囲ったところにあるをクリックして、新しくサーバー接続します。

 

phpMyAdmin

 

Setup New Connection」というウィンドウが出てくるので、必要事項を記入しましょう。

 

phpMyAdmin

  • Connection Name:適当に名前をつける
  • Connection Method:Standard (TCP/IP)のままでよい
  • Hostname:ホスト名
  • Port:3306のままでよい
  • Username:ユーザー名
  • Password:パスワード
  • Default Schema:データベース名

 

 

全て入力できたら、「Test Connectionを押して、きちんと接続できるか確認します。

 

パスワードを求められるので、先ほど入力したパスワードを再度入力。

「Succesfully Connection」と表示されればデータベース接続設定は正しく処理されたことになるので、OKを押して戻りましょう。

 

phpMyAdmin

 

Administrationの中にあるData Import/Restoreを選択。

 

phpMyAdmin

 

Import from Self-Contained Fileを選び、エクスポートした「〇〇〇〇.sql」を記入してください。

 

例えば「〇〇〇〇.sql」ファイルがデスクトップにあるなら、「Desktop/〇〇〇〇.sql」と書くことになります!
らく

 

Default Target Schemaは、Newではなくデフォルトで表示されるデータベース名を選択。

Start Importを押してインポートします。

 

これでWorkbenchのデータベース設定も無事終了しました。

 

データベース接続設定ファイルの中身を書き換える

さてWorkbenchでデータベース接続設定ができたら、自分が作ったポートフォリオサイトをデータベースに接続できるようにしなければいけません

 

データベース接続設定を記述している、ご自身のPHPファイルの内容を下記のように書き換えてください。

<?php
//例外処理
try{
    $db=new PDO('mysql:dbname=④データベース名;host=③ホスト名;charset=utf8','①ユーザー名','②パスワード');
}catch(PDOException $e){
    print('DB接続エラー:'.$e->getMessage());
}
ここでは手続き型で記述しているけど、関数で記述しても大丈夫!
らく

 

ここでも記述するのは、ClearDBアドオンをインストールした後に取得したデータベース情報です。

 

今回の例だと、これが各項目に当てはまります。

  1. ユーザー名:b748bc5df82266
  2. パスワード:********
  3. ホスト名:us-cdbr-iron-east-05.cleardb.net
  4. データベース名:heroku_46f5c812c2ae5f7

 

ここで記述するデータベース名は、$ heroku config | grep CLEARDB_DATABASE_URLで取得したものです
らく

 

ここまで出来たらデータベースの接続設定は完了です。

 

あとは自分で作ったWebサイトのディレクトリ(フォルダ)をGitに追加して、Herokuにデプロイするだけ!

 

Gitに追加する

Git

作成したポートフォリオサイトのファイルをGitに追加

$ git add .」コマンドで、全てのファイルをGitにコミットします。

 

$ git add ファイル名」と打ってコミットするファイルの指定もできますが、今回は初めてのコミットなので全てのファイルをコミット。

$ git add .
$ git commit -m "commit"

 

アプリをHerokuにデプロイする

デプロイ

最後にいよいよデプロイです。

デプロイする前にフォルダの中に「composer.json」「composer.lock」「Procfile」がきちんと入っているかチェックしてください。
らく

 

もし入っていないという人は、フォルダ内にこれらのファイルを追加してからデプロイしてください。

フォルダの中身を確認したら、以下のコマンドをターミナルに入力しましょう。

 

$ git push heroku master

もしここで「composer.json」「composer.lock」などのファイルにエラーが出たら、それぞれのファイルの記述内容を確認してください。
記述されているバージョンが古いと、エラーが出る可能性があります。

 

エラーメッセージが出なければ、無事にデプロイされています。

$ heroku open」コマンドで実際にページを開いて確認しましょう。

 

$ heroku open

 

自分のWebアプリケーションページがブラウザに表示されたら、デプロイは無事に完了です。

 

ログインなどの動作も試してみて、きちんとデータベース接続されているかチェックするのも忘れずに

 

ブラウザ表示されたはいいけど、データベース接続エラーが出たよ…

というのはよくあるパターンです。

 

以上Herokuを使って、PHPポートフォリオサイトを無料でデプロイする方法をご紹介しました。

 

慣れないうちは複雑に感じるかもしれませんが、何回か使って慣れてくれば10分くらいでデプロイできます。

どんどんHerokuを活用していってくださいね。

 

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