今回はサウジアラビアの観光ビザの取得方法と、具体的な申請手順などについて解説します。
サウジアラビアは観光客の受け入れを始めたのが2019年ということもあり情報量が圧倒的に少なく、私自身も渡航にあたって情報収集にとにかく苦労したので、少しでも役に立てれば幸いです。
なお今回私は2022年10月下旬〜11月中旬にかけてサウジアラビアを訪問したので、情報としては比較的新しいと思います。
前提
前提としてサウジアラビアに観光目的で入国するためには、観光ビザの取得が必要です。(2024年2月現在)
観光ビザの発給対象国は日本を含めた49カ国となっており、オンラインで申請できます。
サウジアラビアeVisaの対象国
- 北アメリカ カナダ、米国
- ヨーロッパ アンドラ、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、オランダ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、モナコ、モンテネグロ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、ウクライナ、イギリス
- アジア ブルネイ、中国(香港、マカオを含む)、日本、カザフスタン、マレーシア、シンガポール、韓国
- オセアニア オーストラリア、ニュージーランド
サウジアラビアの詳しいビザ要件については、サウジ観光庁の公式HPに日本語で情報が掲載されているので、最新情報はそちらで必ず確認してください。
観光ビザの申請方法・手順
サウジアラビアの観光ビザ取得までの流れは以下の通りです。
- 公式HPにアクセス
- アカウントの新規作成(サインイン)とログイン
- 申請フォームに必要項目を入力・支払い
- 観光ビザ発給(PDF)
1: 公式HPにアクセス
サウジアラビア政府による公式のビザ申請サイトは下記URL。
2: アカウントの新規作成(サインイン)とログイン
観光ビザを申請するにあたって、事前に個人情報を新規アカウント登録する必要があります。
初めて申請する人はまず「Sign In」をしてアカウントの新規登録をしてください。
新規登録の完了後にログインすると、以下のようなページを見ることができます。
ちなみにこのあと観光ビザの申請をする時は、「APPLY FOR INDIVIDUAL」(個人で申し込む)を選びます。
3: 申請フォームに必要項目を入力・支払い
ログインできたら早速観光ビザの申請作業を進めます。
まずは個人情報の入力。
ここでは特に注意すべき項目はないので、内容に沿って記入していきます。
英語がわからない場合はGoogle翻訳や、DeepL翻訳(Chromeの拡張機能)を使えば問題ないと思います。
写真について
証明写真については指定の通りに、「200px ×200px」「5~100KB」までの写真を用意して添付しました。
きちんとした証明写真でなくても、スマホで撮った証明写真"風"の写真でいけたので、サイズだけ注意すれば問題ないと思います。
ちなみに私は「200px × 200px」「5~100KB」の画像を以下のようにして用意しました。
【Step1】無料デザインツール「Canva」で、添付用写真を「200px × 200px」に編集・作成する。
【Step2】画像圧縮ツール「TinyPNG」で画像サイズを軽くして「100KB」以内にする。
他にも色々やり方はあると思いますが、私自身はこれらのツールに使い慣れているので、こんな感じで添付写真を用意しました。
次にパスポート情報と渡航に関する情報を入力します。
ここで一点注意すべきは、サウジアラビアでの滞在先住所を入力する項目です。
今回は観光客として行くので、「COMMERCIAL ACCOMMODATION」を選択します。
滞在先のホテルは現時点で決まっていなくても問題ないので、とりあえずどこか適当に調べて入力してください。
ホテルの電話番号やメールアドレスはBooking.comやGoogleマップ、あるいはホテルの公式HPを探せば見つかります。
もしどれで調べても見つからなかった時は、別のホテルで登録しておきましょう。
次に医療保険加入の同意ページに進みます。
サウジアラビアでは観光目的で入国する際に、予め指定された保険への加入が義務となっていて省略できないので、ここでは同意にチェックを入れましょう。
保険料は180リヤル(約6,700円)かかるので、正直お財布にはけっこうなダメージですが、コロナのこともあるのでやむなしです。
最後にビザ料金の支払いです。
観光ビザの申請料金は合わせて534.98リヤル(約21,200円)。
個人的にはかなり高いと思いましたが、これもサウジアラビアに行くためだと思えば厭わず支払います…。
正常に決済が終わると以下のようなメールでお知らせが来ます。
これで観光ビザの申請は無事終了しました。
なお申請状況やステータスについては、このようにマイページ上で確認できます。
私の場合はすでに観光ビザを取得済みなので、「Visa Granted」(ビザ交付済み)となっています。
4: 観光ビザ発給(PDF)
決済が正常に完了して観光ビザの申請が終了すると、早ければ数分後にメールで以下のようなビザ発給完了の連絡が来ます。
メールにはe-VisaがPDF形式で添付されているので内容を確認しておきましょう。
もはや確認とかは特にしておらず、フォームの入力内容に問題さえなければ全部パスしている感じ…?
個人的にはてっきり申請内容の審査や当局のチェックが入ると思っていたので、このスピード感は意外でした。
何はともあれスムーズに観光ビザが取れてよかったです。
【サウジアラビア旅行記】入国前と到着後にすること【2024年2月】
続きを見る
さいごに
ビザは事前取得するかアライバルビザを取るか
私は今回日本を出国する前に事前にオンライン申請して取得しており、アライバルビザは取っていないので正確なことは分かりませんが、事前取得しておくことをおすすめします。
というのも日本出国時、成田空港のチェックインカウンターで搭乗券を受け取る際にサウジアラビアのビザを確認されたからです。
リヤドに着いた時に一応アライバルビザのカウンターは見かけましたが、利用者は誰もおらず設備もかなり簡素で、本当に機能しているのか少し不安が残る感じでした。
公式HPを確認するとアライバルビザへの言及があり、一応日本やアメリカ、イギリスなど一部の国のパスポートならアライバルビザの取得も可能なようです。
- Countries with bilateral agreements (USA, UK, South Korea and Japan) can apply for the visit visa through eVisa or visa on arrival, or through consulate Saudi embassies and consulates.
- US, UK or Schengen (business or tourist) visas holders are eligible for the visa on arrival; the visa must be used at least once and has an entry stamp from the issuing country.
- US, UK or EU permanent residents are eligible for the visa on arrival.
ただ一方で先述した通り、日本出国の段階でビザの確認が行われるため、やはりビザはオンラインで事前取得しておいたほうが確実だと言えます。
サウジアラビアの情報はとにかく流動的かつそもそもの情報量が少ないため、なるべく無難で安全策を取る方が無用なトラブルやハプニングを防げると思います。
今回のこの記事の内容ももしかしたら、来月や再来月にはもう遅れた情報になっている、なんてこともあり得るので、ぜひ多くの情報を集めるようにしてください。
【サウジアラビア旅行記】非ムスリムの日本人がメディナ観光してみて
続きを見る
【サウジアラビア旅行記】世界遺産ディライーヤの行き方・見どころ
続きを見る