まず先に言ってしまうと、11日間の滞在でかかった総費用は31万2,033円です。
予算は30万以内を考えていたので、1万円ほどオーバーしてしまいました。
これまでも色々な国に行きましたが、一回の旅行で30万の大台を突破したのは初めてです。
今回の渡航を振り返ってみると、予算を超えた理由は次の5つに集約されると思います。
- 観光ビザ代が高い
- 円安のピーク時だった(1リヤル=40円)
- ローカルな店で食事をあまりしなかった
- アルウラなど格安ホテルがない地域にも宿泊した
- 市内の移動手段がUberやタクシーにならざるを得なかった
というわけでこれからサウジアラビア旅行でかかった総費用の内訳をご紹介していきます。
渡航に際してかかった費用
航空券・ビザ・観光費
往復航空券(東京⇄リヤド) | 128,330円 |
片道航空券(ジェッダ→リヤド) | 8,999円 |
観光ビザ(e-Visa) | 21,200円(SAR534.98) |
観光費 | 6,195円(SAR175) |
東京からリヤドまでのフライトで利用したエアラインは、コロンボ経由のスリランカ航空。
東京〜リヤド間(往復)の最安相場は大体10万円〜12万円くらいなので、相場より少し高かったかなという感じです。
ジェッダからリヤドまでのフライトは、サウジアラビアのLCCであるFlynasを利用しました。
国内大手エアラインであるSaudiaよりも安く、LCCにしては座席間隔が広くて快適だったので、サウジ国内の移動にはFlynasで十分だと思いました。
観光ビザについては、ビザ代としては高額ですが、避けようのない出費なのでここは致し方ありません。
サウジアラビアの観光ビザ取得方法と申請手順解説【2024年2月】
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観光費としての出費は、マダインサーレハのツアー代(3,363円)とメディナの市内周遊24時間フリーパス(2,832円)の二つです。
特にマダインサーレハの観光はツアーでしか行けないため、ツアー申し込みが必須です。
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宿泊費・食費
宿泊費(9泊) | 87,296円 |
食費 | 22,114円(SAR627) |
宿泊費がもっとも大盤振る舞いしてしまった費目です。
抑えようと思えばもっと抑えられたと思います。
しかし安いホテルは観光地から離れていたり、水周りや部屋の清潔さでのマイナスレビューが目立っていたりと、不安要素はてんこ盛り。
安いには安いなりの理由があります。
特にサウジアラビアの場合は、市内の移動手段がUberやタクシーが基本となるため、中途半端に市内中心部から離れたホテルに泊まると、移動費が高くついてしまい、結局プラマイゼロというケースがあるのです。
なのでリヤドやジェッダなどの都市部に宿泊する際は、行動範囲が広くなることを踏まえて、ロケーションも十分に考慮して選ぶことをオススメします。
アルウラのオールドタウン
一方でアルウラのように、リゾートスタイルの宿泊施設がほとんどで格安ホテルがほぼない街もあります。
私がアルウラに滞在したとき、Booking.comやagodaを見ると、ヒットするのはいずれも1泊1万円を超えるようなリゾートホテルばかりでした。
なので街によっては、どう頑張っても安く泊まれない地域もある、という点に注意しておきましょう。
【サウジアラビア旅行記】ハイルからアルウラへの行き方とアルウラの歩き方
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キングダムセンターフードコートにて(63リヤル)
食事については、ローカルな店に行くことで安く済ませることもできます。
しかし一方で、キングダムセンター(リヤド)やAl Noor Mall(メディナ)のような大型ショッピングモールのフードコートは、けっこう高いです。
アルウラのtetra pizzaにて(44リヤル)
またマクドナルドやKuduといったファストフード店や、スタバやBarn'sといったカフェも、日本と同じかそれよりも少し高めとなっています。
現地交通費
電車料金(リヤド→ハイル)【ノースライン】 | 7,327円(SAR185) |
長距離バス料金(ハイル→アルウラ)【SAPTCO】 | 3,919円(SAR99) |
長距離バス料金(アルウラ→メディナ)【SAPTCO】 | 4,354円(SAR110) |
電車料金(メディナ→ジェッダ)【ハラマイン鉄道】 | 3,959円(SAR100) |
Uber, Kaiian(総額) | 23,595円(SAR668.98) |
現地交通費は比較的コンパクトに収まりました。
ただし市内の移動手段が基本的にUberやタクシー移動になるというのは、やはりネックでした。
UberやKaiianで1回の乗車にかかった料金は最大で2,500円程度、最安で400円程度でしたが、それでも何回も乗ることになるため出費がとにかく嵩みます。
都市間の移動は電車も長距離バスも一般的な価格ですが、市内での移動にはお金がかかることを踏まえ、予算は少し多めに見積もっておいたほうがいいかもしれません。
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サウジアラビアで節約旅行はできるのか
結論から言うと、サウジアラビアで節約旅行をするのは難しいです。
いわゆるバックパッカー的な格安貧乏旅、とかはなかなかできません。
私も普段の旅はバックパッカー寄りのスタイルなのですが、サウジアラビアに限っては節約するにも限界があると感じました。
というのもどこの国でも節約できる出費というのは、大まかに「宿泊費」「現地交通費」「食費」の3つだと思いますが、サウジの場合はそう簡単ではありません。
【宿泊費】
・ドミトリーのような格安宿泊施設がほぼない。
・極端に安いホテルだとロケーションが悪く、市内の移動でお金がかかり結局プラマイゼロ(むしろマイナス)になることも。
【現地交通費】
・公共交通機関が不十分のため、空港から市内へのアクセスや市内移動はUberやタクシーが基本となる。
【食費】
・ローカルな店なら安く抑えらえるが、フードコートやチェーン店などは日本よりも高い場合がある。
上記のように、節約するにはけっこうハードルが高いのです。
特にUberやタクシー代を節約するために徒歩で移動しようと考えている人は要注意です。
というのも私自身、渡航前にGoogleマップで行き先とルートなどを調べていた時に、
とか思ったりしていました。
しかしいざルート検索をかけてみると、表示されたのは徒歩40分とか50分。
なぜこんなにも見当違いをしてしまったのか。
というのも例えばリヤドやメディナの区画は、一つ一つの建物や敷地が東京よりも比較的広いため、距離感がだいぶ違うのです。
なので例えば「2つ目の道路を左に曲がる」というのを、東京と同じような感覚でリヤドを歩くと、かなり歩かされることにも(経験談)。
そのためUberやタクシー代節約のために歩くというのは、あまり現実的ではないと思っておく方がいいかもしれません。
あとはそもそもサウジは非常に暑い国なので、特に夏に旅行でもしようものなら5分も歩けば軽い地獄を見ることになると思います。
私が行ったのは10月~11月ですが、その時でさえ直射日光の下では5分歩いただけで汗が止まりませんでした。
補足:路線バスの利用について
リヤドやジェッダ、メディナにはSAPTCOが運営する路線バスも走っていますが、バス停がないところもあり、乗客はみんな大体の場所で乗り降りしているような感じです。
そのため土地勘のない観光客が使うには、かなり難易度が高め。
また主要な観光地近くまで路線バスが走っていないこともザラです。
【近くに路線バスが通っていない主な場所】
・ディライーヤ(リヤド)
・ヤマーマ宮殿(リヤド)
・ファハド王の噴水(ジェッダ)
・アル=ラハムモスク(ジェッダ)
なので路線バスだけで観光名所を回ったり市内を移動するのは、現状なかなか難しいと思いました。
まとめ
- サウジアラビアで節約旅行をするのは難しい
- 空港から市内までの移動手段がUberかタクシーしかない
- 市内の移動についても、Uberやタクシーが基本となる
- 食費はローカルレストランに行けば、安く済ませることも可能
- アルウラはリゾートタイプのホテルがほとんどのため、宿泊費を抑えるのが特に難しい
私は今回あまり節約を意識せずに滞在したため、11日間で31万2,033円もかかりましたが、振り返れば食費と宿泊費でもう少し抑えられる余地はあったかなと思います。
とはいえサウジアラビアは全体的に物価も高く、高額な観光ビザなどの避けられない出費も重なります。
サウジの場合はあまり極端に節約すると、できることがかなり限られてくるので、サウジ観光を楽しむには少し多めに予算を確保しておくことをおすすめします。